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2011年度三田図書館・情報学会研究大会研究発表

大学生の学習実態:東京外国語大学学生を対象とした行動調査

古橋英枝 (慶應義塾大学大学院)

発表要旨

 学習形態ごとの学生像を明らかにし,大学図書館において,より学習実態に即したサービスの展開を目指して,大学生の学習実態を調査した。東京外国語大学の全学生を対象に,学生が学習場所の選択時に優先する空間・設備・情報源の各要素と学習時間数を質問紙調査により調べた。さらに,学生29名を対象に3日間の生活時間調査を実施し,より詳細なデータを収集した。回答した学部学生のうち,1)62%は最も利用時間が多い学習場所として「自宅」をあげ,2)42%は,空間要素として「集中できる」ことを最も重視しており,3)59%は,「必要な場合を除いて1人」で学習していた。また,土日・平日を問わず学習時間のピークの一つが21時から23時にあり,これらから,学生は,基本的には「自宅で一人で集中して学習」し,必要に応じて「大学図書館等で複数人で学習」している実態が示された。また,図書館の開館時間と学生の学習時間との間に不一致があることなどが明らかになった。