大学図書館の規模と研究活動の関係のモデル化 杉内真理恵(慶應義塾大学大学院)
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図書館を客観的に評価するため,これまで図書館の規模に関わる研究が行われてきた。しかしこれまでの大学図書館の規模に関する研究には,大学図書館の役割を考慮したものはない。本研究は,研究支援という大学図書館の役割を踏まえ,大学における研究活動の成果と,大学図書館の規模の関係を明らかにすることを目的とした。研究活動成果と図書館規模の関係を把握するため,各指標間の相関係数を算出し,相関行列による主成分分析を行うことで得られた結果をもとに構造モデルを作成した。また重回帰分析を行うことで,研究活動成果を予測する大学図書館規模の回帰式を推定した。論文数を研究活動成果の指標とし,『SciVerse Scopus』及び『CiNii』を用いて各大学の2009年の論文数データを収集した。図書館規模の変数としては,@奉仕対象総数,A蔵書冊数,B受入図書合計総数,C受入雑誌種数,D職員数,E延床面積,F図書館費を採用し,『日本の図書館:統計と名簿(2009)FD版』からデータを入手した。 |